第8回

今回は主人が人工肛門にした事について書こうと思います。

脊髄損傷の方々が集まるHPがあり、主人がケガをしてからそちらの掲示板に
皆さんが寄せる不安や疑問そして、アドバイスなどを参考にさせてもらっています。
やはり、ケガそのものよりケガによる後遺症による直腸膀胱障害が
案外大きな問題になる場合があるようで、心の部分でまわりの人に負担をかける
苦しみみたいなものがついてまわり大変な思いをしている方が多いようです。
主人もまた、入院先のケアが不十分だった事と、神経が行っていない事で
肛門の筋力が落ち、重度の脱肛になってしまい、そのままではどうにもならなかった事、
そして、いつ便が出るのかわからないためオシメをして外出してても気が気じゃなく、
リハビリさえもなかなか行けない。
そんな時、外科の先生から奨めもあって人工肛門にすることになりました。
とは言っても、すんなり決めたわけではなく主人の考え、私の考え、
色々お互いつらい思いをし「きっとよかったと思える日が来る」
何の根拠もなく主人の後押しをして手術を受ける事にました。

手術は予定通り3時間で終わりました。前日の打ち合わせの際、
「ついでとはなんですが”盲腸”をとっていただけませんか?」
と頼んだのですが「何ともないものを取るのは…」との返事。
「いえいえ、無理にとは………」と何気ない会話を先生が覚えていてくださり
「開腹したらピョコンと目の前に”盲腸”がとび出したのついでにとってあげました(笑)」
と術後の説明。怖がりの主人のためにと話した事が本当になり
本来そこにないはずの”盲腸”が自己主張すると言うおまけ付きでした。

1年経ち、思い切って手術を受けよかったんだとしみじみ感じることがあります。
必ずしもそうする事がベストではないかもしれないけど、そうすることで
主人も私も外に出る事ができ、お互いの時間が持てたことが何より!
主人も1人で出かけるようになり、私も安心して送り出せる日々を送っています。

次回は主人の車について.....