第6回

去年の春は私にとって目が回るを通り越すほど、忙しい日々でした。
主人がケガをしたあの日、病院に運ばれて来た主人を見た時、
「私は本当は泣き叫びそうなほど怖かった…」

先日の朝、目がさめ主人の顔を見てたら急に涙が出てきて……
「あの日ケガをする所を見てたわけではないけど、今でも考えるだけで本当に怖い…」
そうなんです。1年もたって、あの日押し殺した感情が
心の中からひょっこり浮かんで来たのです。
なんか『ドラマ』のような話ですが、本当に怖くて辛くてあの日に戻ったように
涙が出てきて、主人に「あの日の事、思い出したりしないの?」と聞いたら
「ゼンゼン!」って何したの?と言わんばかりの顔。当の本人はこたえていないようで…。
なにせ、血圧が上がろうと、熱が出ようと、自覚症状と言う物がわからない人なので
精神的にこたえているはずなんだけど…(ひょっとしてもう乗り越えた?)
私は今でも時々精神的にまいっちゃって(本当にささいな事なんだけど)
眠れなかったりいろいろあるのに、宇宙人はやっぱりただ者じゃない!!

4月15日、サケ・マス中型船出漁。
いつもなら主人を見送りに港へ(子供達はあたり前のように
学校を休んで一緒に行ってたのですが。)
長いと1ヶ月も入港はしない事がある出漁、あわただしさの中、
さびしさを抱えて見送るはずが、今年は主人と2人、
友人達を乗せた船を見送りに行ってきました。
もちろん、港には顔見知りの人達がいて、もう船に乗れなくなった主人を
励ますように、「お前も行ってこい!」などと言う人もいて…

船の見送りを主人と2人でするなんて考えても見なかった。
帰りの車の中でとても複雑な思いをしました。

根室の桜は今が見頃です。
例年、船の上の主人は満開の桜を見た事がありません。
ドライブがてら、市内の桜を見てまわろうかと考えています。